ニュース：メールマガジン
悲惨だった睡眠リズムも少し戻ってきました
登録日：2023/09/18
9月18日 月曜日
こんにちは、勝間和代です。
とにかくお盆あとに2週間弱寝込んで、睡眠リズムが崩れに崩れていたのですが、ようやく10時台に寝て6時前に起きるといった、もとのリズムが少し戻ってきました。
夜に自然に眠くなって朝自然に起きるのがこんなに幸せなことだと思いませんでした。やはり眠りも体力だと、よく歳の上の方たちは言いますが、そのとおりだと思います。
とにかく少し気持ちよく眠れるようになって良かったです。ほんと少し病気をすると、色々とまた人生変わりますよね。
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余裕の作り方 〜 その１ 余裕があるからこそリスクマネジメントもできるし、中長期に物事を考えられることを徹底する
おはようございます。勝間和代です。
今週のテーマは
「余裕の作り方」
になります。
様々な物事を中長期に実現するのも、あるいは起業するのも、あるいは様々な形で資産を運用して収入を増やすのも、いずれにしてもありとあらゆることについて余裕が必要です。ところが、私たちはどうやったら的確な余裕を作れるかということについてあまり体系だって学んだことがありません。だからこそ、今週は一週間かけて余裕の作り方を一緒に考えていきましょう。
初日にお話したい内容は
「余裕があるからこそリスクマネジメントもできるし、中長期に物事を考えられることを徹底する。」
です。
私たちの身の回りの工業製品には常に安全マージンが取られています。この安全マージンというのは何かと言いますと、様々な緊急時に、そのマージンの中でトラブルを吸収して、私たちが大事故にならないようにするためのものです。
そしてなぜそのような安全マージンがあるかというと私たちは自分たちの能力をいつも過信していますので、ギリギリだとだいたいはみ出ますから、ある程度余裕を持ってるぐらいで結局ちょうど良いということがあるからです。
例えば、私が様々なパーティーやスピーチに招かれた時にほぼ1分刻みでいろいろスケジュールがぎゅうぎゅうとなってるスケジュール表を見た時にはああ、これは悲惨なパーティーになるなということが予想できます。どうしてかというとだいたいの人が少しずつはみ出ていきますし、さらに交代などで時間も食いますからほとんどのものがスケジュール通りに進まずに多くのものがだいたいあっという間に 30分遅れ 40分くらいになっていくからです。
私たちの常日頃のスケジュールも全く同じでして、それこそ分刻みでキュウキュウと詰め込むと何かがおかしくなった時に、その後の予定が全部崩れてしまいます。そうではなくて例えば一つの予定が長引いたとしても、その後ろに30分から 1時間のマージンを設けておけば、その後のスケジュールに影響がなく、変動を吸収することができるようになります。
住宅ローンがなぜ危険かというとついつい私たちは浮かれてギリギリまでの返済計画を立てて非常に高い返済レベルの住宅ローンを組んでしまうからです。そして結果としてちょっとでも生活費が上がってきたり収入が下がったりすると払えなくなってあっという間に生活が破綻してしまいます。
不思議なことにこれが賃貸ですと、例えば、賃貸が値上がりするのではないかとか、あるいは更新料がかかったり、場合によっては、将来の引越しコストなどを考えますから、そこまでギリギリの賃貸は組めないのです。これが所有の恐ろしさです。
普段の生活の中でお盆やお正月というのは、基本的にルーティンの仕事も少ないですし、家でやることもさほど多くないので、自由時間がありますから、そうすると、何が起こるかというとさまざまなことを中長期に考える時間というのが増えてくると思います。そこで年末年始の見直しをしたり、あるいは様々なスケジュールを立てたりすることができるようになるのです。そしてできれば、それがお盆やお正月だけではなく、普段の週末や平日でもできるようにしておくことにこしたことはありません。
どうしても、私たちは余白や余裕があると、それを無駄だと考えてきちきちすめたがりますが、例えば収納破産という表現を使ってますけれどもなぜ家が汚くなるかというと収納を使い切ってしまうからです。収納はしかも５割から７割ぐらいに抑えておかないと、結局どこに何が入ってるかわからなくなりますし、取り出せなくなってしまうので、どんどんどんどんものが取り出せなくなり使ってるものは外に放っておかれ使わないものばかり収納されるといったような逆転現象が起きてしまいます。
ちなみに住宅設計をした人に聞いた時に面白い話として、やはり多くの人が様々な注文住宅を建てる時に、収納を多くしよう、多くしようというのですが、だいたいどんなに大きくしても無駄だそうです。それはなぜかというとほとんどの人が収納いっぱいまで使い切ってしまうからです。なので収納を大きくするよりは、物を少なくするような構造を作らないと結局、私たちはどんなに大きな収納があったとしてもいっぱいまで使ってしまえば意味がないわけです。
そういえば様々な形でどのように資金を運用すればいいかという相談を受けるのですが、私は資金の運用も大事ですけれども基本的に支出が収入を上回らないような構造を作る方がもっと大事だと思っています。ある意味一生の間、支出が収入を上回らなければ、そんなに資産運用にカチカチにならなくてもよいからです。これも余裕になります。
お金や時間や体力に恵まれてる人しか余裕を持つことができないのではないかと考える人もいると思いますが、実は、いかに最初から余裕を考えた設計をし続けるかということが重要です。
例えば通勤や通学の時にすぐに行ける場所と遠くの場所、確かに遠くの場所は行けないことはないのですが、毎日の繰り返し繰り返しになりますと、すぐに行ける場所に越したことはありません。物足りないぐらいの距離でちょうど良いと考えればよいのです。それを昔から思考習慣行動習慣にしてきたかどうかによって余裕率が変わってしまいます。
毎日7時間から 8時間睡眠を取った方が良いという話もしてますが、こちらも布団に入る時間を考えると、もう少し長く 9時間とか布団にいた方が良いわけです。それをきっちり 7時間寝ようとして 7時間前に布団に入ったとしても、そんなにすぐに寝られるものではありません。
結局なぜ私たちが常に余裕が必要かというと、基本的に自信過剰だからです。常にリスクを小さく見積もりすぎ、自分ができることを大きく見積もりすぎるので、だいたい自分の自信通りに物事を進めようとすると破綻します。だから自分にとって物足りないぐらいの設計でやっとちょうどいいということです。
また、将来は不確実過ぎて、私たちの予想の範囲を超える何かが常に起きてしまいます。だからこそ何が起きても良いようにある程度大きなマージンを持つということが重要です。ここ最近のコロナの流行などが典型でして、あれぐらい売り上げにがんと様々に響くようなイベントというのはしばしば起きてしまいます。だからこそ、それこそ普段の生活の中で収入が半分になる、売り上げが半分になるといったようなことも想定しておかないといけないのです。
つまり様々な余裕というのは一見無駄なように見えますが、実はこれは全く無駄ではなく、将来のリスクマネジメントのために必要なマージンだと思うことが必要です。お金でも空間でも時間でもすべてそうですが、常に私たちにとって予想外のことが起こり続けるということを理解して予想外のことが起こるためのスペースを空けておかないといけません。
そしてもし予想外のことが全く起こらずに時間やお金や空間が余るのであれば、それはその時にまた、有効活用すればよいのです。もともとスケジュールに入れていなかった余裕ですから、その分を使って休憩するもよし、将来のために勉強するもよし、何でも良いのです。
目の前のことをキチキチ考えすぎて自転車操業になりますと、それこそ、その日暮らしになってしまいます。これはお金の余裕も時間の余裕もまったく同じです。だからこそ常にある程度の余裕を持って、その一部が将来のために使ったとして特に無駄になっても困らないような状況を作っておきます。
日々の生活の中でお金にも時間にも余裕がないと嘆く人が多いのですが、どちらかというと余裕があるように設計をしていないというほうが問題だと思います。特にお金に関しては、現代の生活ではそれこそ使わない方向で様々な物事を済ませようとすれば色々と使わないで済むのですが、お金で物事を解決しようとするといくらでもお金が必要になってしまいます。
そしてもしある程度のお金を使いたいのであれば、それ以上をどうやって稼げばよいかということを考えて、稼げないうちには使わないといったような順序立てが必要です。自分の収入以上に使ってしまう人の行動パターンは、とにかく、
「お金は誰かからもらえばいい、借りればいい」
という考え方がどこかにあるということです。それは親族だったり、消費者金融だったり、色々するのですが、それでも、お金を使ってから後で何とかかき集めようとするのではなく、お金の作り方を最初に考えて、その範囲内で運用するというような思考が必要になります。
そして余裕を作るためにはこれはまた後で詳しくお話をしたいと思いますが、結局、コストパフォーマンスやタイムパフォーマンスにこだわって、賢いお金の使い方や賢い時間の使い方をしていけば余裕は必ず生まれるわけです。
とにかく余裕を作るということはなんといっても、今現在にすべてを最適化するのではなく、将来のリスクまで含めた形で今現在の時間やお金の使い方を最適化するということを常に考えることです。
ある意味、これは思考のパラダイム転換だと思います。ギリギリまで何かをやるのが一番良いという考え方ではなく、将来の変動幅やリスクまで考えた時にどのぐらいの余裕があれば、最も的確に自分にとってのリスクマネジメントが可能なのか、どのぐらいの余裕分が必要なのかということをいつも考え続けるのです。
例えばよく勝間塾の月例会やこのサポートメールで私はiPhoneが高いという話をしてます。それでは Androidを買った時にどのように運用しているかというと、iPhoneよりずっと安価なスマホであるPixelを複数台持っています。それで用途に分けて使い分けたり、二台持ちをしているのです。
使っているコンピュータも同じでして、決して最高級品を買うわけではなく、自分が2年から 3年で使い切ってもよい値段のものをネットで買って、その代わり複数台持って必要に応じて使い分けています。それは壊れることへのリスクマネジメントを保持し、かつ、買い替える余裕を確保しておくためです。
普段の生活の中で、どのぐらいの余裕が必要かということを考えて、そこからありとあらゆることを逆算する、そのような思考習慣行動習慣をぜひとも持ってみてください。
初日の課題は
・あなたは、普段の生活の中でスラックや安全マージンをどのぐらい意識して持とうとしていますか？ そういった余裕を持つことを最優先にしていますか？
・あなたは、余裕がある人だけが余裕を持てるのではなく、むしろ中長期に自分の生活を最適化しようと思った場合には余裕を持たなければいけないということを認識していますか？
・あなたが、これまである程度余裕があったことによってうまくいった例、あるいは、余裕がなかったことでうまくいかなかった例を思い出してみてください。
です。
---ここまで---
いかがでしたか？
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